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脳梗塞で父が倒れ介護保険施設の生活をスタート。遠方で暮らす両親とわたしの日々


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イオンシネマ、車いすユーザーへの不適切対応でおわび、について対応の正解は?

イオンシネマ車いすユーザーへの不適切対応でおわび、について対応の正解は?

イオンシネマが、車いすユーザーへの不適切対応でおわび文を掲載したとあり、なかなか考えさせられるニュースでした。

 

車椅子のNさんは、車椅子のまま利用できる席ではなく、介助が必要なプレミアムリクライニングシート利用を希望し、これまで3回以上毎回劇場スタッフに介助してもらっていたとのこと。

Nさんは映画館で起きた出来事をXに投稿しました。

 

「今日は見終わった後急に支配人みたいな人が来て急に『この劇場はご覧の通り段差があって危なくて、お手伝いできるスタッフもそこまで時間があるわけではないので、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うのですがいいでしょうか。』って言われてすごい悲しかった。。」

「『え、でも今まで手伝って頂いて3回以上ここで見てるんですが?』って言ったら、他の係員に聞いたところそう言った経験はないとおっしゃっていまして、ごめんなさいって謝られて、なんかすごく悔しくて悲しくてトイレで泣いた。なんでいきなりダメになるんだろう! 悲しさを通り越して今は行き場のない怒りに変わってきた。その時に言い返せなかった自分にも腹が立つ。イオンシネマの社長と話し合いたい」

 

参照ニュース イオンシネマ、車いすユーザーへの不適切対応でおわび文「従業員の教育再徹底と再発防止策を講じ…設備の改善を進める」(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース

 

先日、2024年4月から「合理的配慮の提供」が義務化「障害のあるかたは入店お断りです」は禁止(正当な理由がない場合)を紹介しましたが、

今回のケースはどう対応するのがよかったのでしょうか。

 

イオンシネマは、介助が必要なプレミアムリクライニングシートの利用が難しい理由を説明したうえでお断りしており、それは問題ないと思います。

ただその後の「今後はこの劇場以外で見てもらえると」この発言があったとしたなら、言い方は丁寧でも実質は「出禁」にされたと受け取れるでしょう。

まさに「障害のあるかたは入店お断りです」という印象で、それは4月から禁止される行為です。

代案として、車椅子のまま利用できる席の利用をすすめる対応であれば問題は起きなかったのではないでしょうか。

 

とは言え「これまで3回以上プレミアムリクライニングシートを利用してきた」ことが本当であれば、Nさんは納得しないような気がします。

さらに口調が強くなるかもしれませんし、いままでの体験から、差別を受けているのではと思って反発心が強くなるかもしれません。

 

「この劇場はご覧の通り段差があって危なくて、お手伝いできるスタッフもそこまで時間があるわけではない」というイオンシネマ側の理由にすでにNさんが納得していないことが伺えます。

またイオンシネマ側は「他の係員に聞いたところそう言った経験はない」と認識しており、Nさんに虚偽の疑いを持ったり、クレーマーに感じたりするなどして、つられて言い方がきつくなったり、対応に困ったことも考えられます。

 

こうしたときに、サッと空気をうまく変えられる人がときどきいるのですが、咄嗟に対応できる優秀な人はなかなかいないものです。

ちょっとしたモノの言い方で変わるのですが、それがなかなかできない。

 

イオンシネマは「本日のスタッフに対応できる者がいないのでケガなど危険が起きる可能性が高い」ことを理由にお断りし、とにかく今日は対応できないとお伝えするしかないように思います。

これまで対応してきたとしても、今日は対応できない旨を訴える。

 

車椅子の段差を持ち上げるには、車椅子の扱いに慣れた人でなければ危険です。

車椅子ユーザーが、もし、ちょっと持ち上げてもらえれば大丈夫、という気持ちでいたとしても、万が一が起きたらイオンシネマに責任が問われることになるでしょうから、そこは対応マニュアルを用意し周知させておくと良いと思いました。

 

こうした対応に正解はないでしょうが、相手に納得してもらえれば、それが正解のように思います。

 

プレミアムリクライニングシートは、座り心地が良く、車いすユーザーや障害を持つ人もラクな体勢でリラックスして映画が鑑賞できるのではないでしょうか。

追加料金を払って座り心地のよい座席で見たい気持ちもわかります。

もし私が家族の都合で利用したい!と思っても、無理だとあきらめなければならなくなったら、仕方がなくてもやっぱり悲しいし、それが子供のためだったら、親として不甲斐ない気持ちでいっぱいになりそうです。

介助なし、もしくは簡単な介助で利用できるようなプレミアムリクライニングシートがあるといいですね。

 

 

ニュースを見た日、スーパーで電動車椅子で来店されたおばあさんを見かけました。

広くは無い通路ですが、電動車椅子で通れなくはありません。

けれどカゴは持てない。。。

小さな前カゴに、長い野菜を入れようとして戸惑ってらっしゃって、

「入れましょう」と手を貸したけれど、いちいちお礼を言うのも大変だなぁ。

肉の陳列コーナーでは、冷蔵庫に高さがあって座ったまま肉が取れない!

 

すべてに応えるのは難しいけれど、配慮が感じられたり、周囲の人が気にかけたりして、お互いが助け合える社会になるといいと思います。

そのスーパーはレジの店員さんが優しくて丁寧です。

会計が済んだあと、おばあさんが困らないように荷物を気にかける様子を見たことがあります。

おばあさんは不便も感じているでしょうが、気持ちよく利用しているのではないかな。