ヘルパーさんの態度が悪い
私の母はヘルパーさんのお世話になることはありませんが、施設内で入所者さんとヘルパーさんのやりとりを見かけることがあります。
母との会話で、
「その人は認知症で、尿パッドを使っているんだけど、トイレで立つともう尿パッドのことを忘れちゃうみたい。
それに尿パッドをどうやってつけるのかも忘れちゃうみたいで、ヘルパーさんに前も教えたでしょう!?って言われててた」
えー?
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私はヘルパーの資格を持っていますが、授業で
「認知症の方に、前も教えたでしょう、などという言葉は言ってはならない」
と習ったと思います。
認知症なのだから忘れるのは当たり前。
それに認知症の方は忘れてしまうことを自覚していて、指摘すると傷つくこともあります。
まぁ、傷ついたことさえ忘れることもあるんですが、だからって許されることではないです。
「若いヘルパーさんだから、わかってないんじゃないかしら」
母は言いますが、若いヘルパーさんだったら尚の事、そういうことをきちんと習っているはずでは?
その若いヘルパーさんは認知症の方への態度が上手くできてないように思います。
「その認知症の人は口が達者だから、認知症ってことを忘れてしまうんじゃないかしら」
けれどもヘルパーさんは、認知症だからトイレに付き添いをしているわけで。
認知症ってことを忘れてたら、仕事になってないじゃん。
こういう問題って難しい。
人体に影響を及ぼす暴力ではないから、わかりにくい。
結果的に「トイレの付き添い」という仕事はこなせてるわけだし。
「態度が悪い」という問題は、現場でリーダーが気づいて指導するなどしてくれればいいけれど、基本は利用者とヘルパーと1対1のやりとりだから、気づくことなんてできるかな?
私の指導に当たったヘルパーさんは、私よりも若かったけれどとても優秀でした。
そのヘルパーさんだったらどうするか考えました。
軽度の認知症の場合、授業で習ったマニュアルでは「本人にやらせる」となっていました。
「けれども実際には本人が出来ないこともあるわけで、そういうときは現場判断でヘルパーが手伝う」
とヘルパーさんは話されていました。
なので答えは、
本人が尿パッドを取り付けられなかった時点で、お手本を見せますね、と言ってヘルパーがつける
かな。
前も教えたでしょう!?とヘルパーに言われた認知症の人は、
「聞いてない!」
と強気で返事していたそう。
たくましい。
利用者さんが「あの人は嫌だ」と声をあげるのがいちばんだと思います。