遠くの両親(介護保険施設)、わたしの暮らし 

脳梗塞で父が倒れ介護保険施設の生活をスタート。遠方で暮らす両親とわたしの日々


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行方不明の高齢者。急に道がわからなくなったのはなぜ?【軽度認知症対策】

 行方不明の高齢者。どうして急に道がわからないくなったのか?【認知症

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この夏、行方不明になられた高齢者さんのことが気になっています。 

ジムに出かけて、そのまま行方不明になりました。 

家族によると、

「軽度の認知症です。

 いつもは携帯を持っているのですが、この日は携帯も持たずに出て行ったようです。」 

その後、行方不明者らしき人が道を尋ねた目撃情報があり、そのうち発見されるだろうと思っていました。


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しかし、10月になった今も発見されてなくて、ショックです。 

ジムに通うのが問題のない程度の認知症なら、なんとかなるのではないか、

街中だし、誰かが発見してくれるだろう、

と思っていました。

認知症を理解しているつもりでしたが、わかってませんね。

 

母が施設に入所したての頃、

「あの人はどうしてあんなことをするのかしら?」と言うたびに、

「お母さん、それはきっと認知症なのよ」と伝えてきました。

会話もそれなりにでき、見た目で認知症とわからない人は、

行動が不思議に見えつつも、それが「認知症」のせいだとなかなか理解できないのです。

(変わった人だなぁ)という印象。

道端で出会ったばかりの高齢者に対して、認知症と疑うことはかなり難しいのではないのでしょうか。

 

目撃情報では「喉が渇いているようだったので飲み物をあげた」など、とても親切な人に遭遇しているのですが、認知症とわからなかったため、ただ道に迷い自力で帰宅できる人だと思われたようです。

そうだった!

認知症の人は困ってることを正確に伝えられないんでした。

 

また、介護認定になると急にシャキッとしてしまう認知症の人のように、他人との会話は、しっかりできてしまい、相手に「本当に認知症なんですか?」と思われるくらい話せることがありますよね。

道を尋ねたとき、受け応えがしっかりされてたのかもしれない。

改めて認知症がどういうことか、考えさせられました。

 

どうして急に道がわからなくなったのか? 

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実は、この行方不明者さんの情報がでたとき、同時に複数の高齢者の行方不明情報をSNSで見かけました。

偶然に思えませんでした。

行方不明者さんは朝10時頃にジムに向かわれました。

朝ですが猛暑日が続いており、すでに気温は30度近くになっていたはずです。

そこで認知症猛暑が関係しているのではないかと思い調べました。 

 

すると、

高齢者は脱水症状を起こしやすく、頭がぼーっとしたり、回らなかったりして、認知症のような症状が起きる

ことがあることがわかりました。 

軽度の認知症では、脱水症状により認知症の症状が一時的に悪化する可能性があるのではないでしょうか。

血液中のナトリウム値が低くなると、意識障害が起きます。

意識障害と聞くと、意識が朦朧としている状態に聞こえますが、実際は「なんだかおかしいような?気のせいかな?」と感じる程度に会話が成立してしまいます。

見た目にもしんどそうではなく、普通に見えることもあります。

 

ご家族は「軽度の認知症を甘くみていた」と反省の言葉をつぶやいていました。 

、、、甘くみていたわけではないと思うんです。 

でも、結果的にそう感じられたのでしょうし、そういうことが起きるとは想像できなかったのだと思います。

  

 

◆軽度の認知症対策を考えてみました。

 

脱水症状の予防

ポカリスエット経口補水液を1日100mlほど少量を飲ませるようにする。

電解質のバランスが少しでも改善されれば、脱水症状は起きにくくなると思われます。

 

自転車利用者にはGPSを忍ばせる

携帯を持たせているから大丈夫。

そう思われてる家族も多いと思います。

けれど携帯を忘れてしまうことがあることがわかりました。

行方不明者さんはジムまで自転車を利用されていました。

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自転車にGPSをつけておけば、位置を把握できます。

自転車を乗り捨てしたとしても、移動した近辺までたどり着くことができます。

ひとりでの外出を許可してないお宅では、自転車の鍵をつけっぱなしにしない策をとられているそうです。

 

困ったときの「SOSカード」を持たせ言い聞かせておく

住所、氏名、電話番号、認知症を患っていることなどを記したカードを持たせ「困ったときに見せてね」と言い聞かせておく。

できれば、カードを渡す練習をときどきしておくのが好ましい。

認知症が悪化しても、記憶のどこかに残っていれば行動してくれる可能性があります。

本人には「外出先で地震などの災害が起きたりして困ったときに使えるように」と言って、認知症だから持たせるわけではないことを装えば、素直に財布に忍ばせてくれると思います。

 

玄関先にカメラをつけておく

行方不明者の家族の情報で多く見られるのが

「どんな格好で外出したかわかりません」

防犯カメラや見守りカメラを設置すれば、当日の服装が把握できます。

また、家族の知らないうちに外出した場合、正確な時間がわかります。

  

「ご近所さんに日ごろから協力を求める」という方法も見かけますが、家族が認知症だと知られたくないお宅もありますし、ご近所さんと親しくない場合は協力を呼びかけるのも難しいですよね。

 

今の小・中学生は認知症の授業を受けていて、認知症がどういうものか理解しています。

そのため、相手が認知症であることに気がついてもらえる可能性があります。

しかし、中高年は認知症の知識を持たない人がほとんどです。

多くの人が認知症の知識を持てば、行方不明者も見つかりやすくなるのではないでしょうか。

中高年が認知症に理解を深める機会があればいいなと思います。

どうしたら広く浸透するのか。

ひと昔前でしたら、志村けんさんのようなコントで、面白く知ることができたんでしょうけれど、今は「不謹慎だ」と言われてしまうでしょうから難しいですね。