私の本棚から、
日本人の独身女性がヘルシンキでカフェ『かもめ食堂』をオープンさせるお話。
映画で話題になり、北欧ブームの火付け役にもなった有名な小説です。
表紙のかもめのトボけた感じが好きで、全体がまっさらで北欧のイメージにぴったりなのも気に入っています。
『かもめ食堂』に決めたのは、どことなく陽気な話ということと、文字サイズが小さすぎず読みやすいだろうと思ったからです。
さっそく母は読み始めてくれました。
「面白くって、ついつい読み進めちゃうわ」
かなり気に入ってくれたみたい。
よかった。
「実際にはありえないことが起きて、作り話なんだけど、、、」
上手く言葉にできないようでしたが、母が以前より感想を言えるようになってうれしい。
多分、母が言いたかったのは、
「作り話とわかっているけれど、実在しているかのように主人公がイキイキと描かれていて面白い」
ということだと思います。
いくつか好きな場面がありますが、私はミドリさんのエピソードが好きです。
スーパーのパートさんで働くことを想像するのですが、冷凍担当になったら寒い、とかなかんとか怯えるミドリさんの様子にくすくすと笑ってしまうのです。
なるほどそんなこと考えたことなかったなぁ。
それにミドリさんの穏やかな性格がお気に入り。
穏やかなんですが、ヘルシンキに行っちゃうような思い切ったところも好き。
実は若くして亡くなった友達を思い出すのです。
母に「また全部読んだから感想を聞かせてね」とお願いしました。
電話を切ってから思いついて(せっかくなので感想文を書いてみたら)とメールしました。
文章にすると考えがまとまりますから、上手に感想を言えるようになると思います。
母から、
連絡を有り難うございます。言われてみるとそうだなと思いますが自分では感想を書くことを忘れてしまうので感想を書きます。有り難うございました。
と返信がきました。