遠くの両親(介護保険施設)、わたしの暮らし 

脳梗塞で父が倒れ介護保険施設の生活をスタート。遠方で暮らす両親とわたしの日々


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作家・こだまさんのエッセイ「父と母の文明開化」を読んで

 

 

作家・こだまさんのエッセイ「父と母の文明開化」を読んで

 

エッセイスト・こだまの不定期連載「父と母の文明開化」公開 – OHTABOOKSTAND

 

お父さんが癌になり、治験を受けるまでの流れがコントっぽくて、

笑ってはいけないと思いつつ、思わずクスッとしてしまう。

伊丹十三の映画『お葬式』のような、あの感じ。

 

こだまさんは、

明らかに悪化してきたらふざけたことを書く余裕が無くなると思った

とのことで、意識的にちょっと面白く書いていると思います。

 

内容がアレだけど、高齢母にも面白いかなと読んでもらいました。

 感想は、

「お父さんもお母さんも自由で面白い人だと思いました。」 

 

治験を嫌がっていた父が、母のひと言であっさり受けることにした場面について、

「やはり夫婦だね、奥さんは夫にどう言えばいいかわかってるんだね」

と私が感心したように言うと、

「そうね、言い方次第よね」

と高齢母。

「搭乗券をピッとしたい、そういうところお母さんもある気がする」

「あら、私ってそんなふうに思われてるの」

 

父がよろけて、母が支えたけれど、その手を「イヤッ」とばかりに振り解く場面について、

「我が家のお父さんも、やっぱりイヤッと手を振り解くものなの?」

と高齢母に聞いたところ、

「お父さんは人が見てないところなら大丈夫よ」

「あら、ふたりきりのときはそんな感じだったのね」

クスクスと笑って電話を切りました。

 

 

「父と母の文明開化」の父と母の行動や言動に、こだまさんの親なんだな、と思わせるところがありました。

こだまさんのエッセイ本は第34回「講談社エッセイ賞」受賞されてて、

 

エッセイを3冊も出されています。 

 

こだまさんを有名にしたのはデビュー作の小説。

累計22万部を突破し、コミカライズ、ドラマ化もされました。

タイトルで引いてしまう人もいると思うので補足しておくと、

こだまさんの自伝、つまり実話の小説で、タイトルどうり、18歳から付き合い結婚し夫になった人のがずっと入ららず、

「周囲の人間に話したことはない。こんなこと軽々しく言えやしない。」

という夫婦の話。