消えたマグカップ
母に電話したら、ものすごくハキハキした声!
「どうしたの?」と聞いたら、
「マグカップが無くなったって言うから、さっき一緒に探してたのよ」
探偵気取りで興奮して声がハキハキしてるってこと?
「それでマグカップは見つかったの?」
「無いのよ~!」
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同じフロアの高齢者が洗面台にマグカップを置いて、トイレから出てきたら無くなっていたみたい。
ミステリー。
「マグカップに名前は書いてないの?」
「そうなのよ。名前を書いてなかったんだって。書いとかなきゃダメよ!って言ったの。私なんか大きく書いてるわよ!」
母が得意そうに言う。
「名前を書いておくと、忘れたときにヘルパーさんが持ってきてくれるのよ!」
またまた母は得意そうに言ったけれど、自分のうっかりを披露していることに気がついてない。
母がお世話になっている住宅型有料老人ホームは、認知症の高齢者が増えています。
自分のとよく似たマグカップを見かけて、自分のだと勘違いして部屋に持ち帰ったのではないか、というのが私の推測。
マグカップの特徴をヘルパーさんに伝えて数日後。
ある認知症の高齢者がそのマグカップを使っているのを発見してくれて、無事にマグカップが戻ってきたとのことでした。
へルーパーさんのお仕事も多岐にわたりますね。
本当にお疲れ様です。