高齢な母に心配される喜び
母と電話していて、
「そろそろ日よけを片付けようか、どうしようか」
と洩らしたところ、
「(施設の)職員さんが、”台風が来るから今日帰ったら、わたし日よけを片づけるわ~”って言っていたわ」
母が職員さんの口ぶりを真似しながら教えてくれました。
(職員さんとそんな会話をするようになったのか、へー)
「そうなの?じゃあ、私も片づけることにするわ」
と言って電話を切りました。
翌日。
「ところで、日よけは片づけたの?」
母が質問したことに驚きました。
これまで、何を話したか覚えていられない傾向が強かったですし、人の心配をする余裕もありませんでしたから、久しぶりに母から気にしてもらったことをうれしく感じました。
私は母に「よく覚えてたわね!気にしてくれてうれしい」と伝えました。
母はやや照れて「ちょっとは記憶力が良くなった」と言ったので、
「ちょっとじゃないわよ。とってもよ。素晴らしい」
母もそう言ってもらえるとうれしい、と言いました。
その夜遅くメールがきました。
(今夜も寒い様なので風邪を引かないように暖かくして寝るようにしてください。)
小さい頃から、季節の変わり目にはこうした注意を受けてたものですが、この十年くらいでしょうか、糖尿病の症状が重いせいか、こうした言葉も聞かれなくなっていました。
それが復活して、高齢な母に心配される喜びを感じています。