職場体験プログラムに老人ホームに訪れた中学生、高齢な母の気持ち
「今日は学生さんが来たのよ」
母が言うので、なになに?どういうこと?
聞いてみると、今どきは『職場体験プログラム』というのがあって、中学生が老人ホームを訪れることがあるのだそう。
母の施設では5人くらいでやってきて、配膳のお手伝いをすることもあれば、ただ見学するだけの回もあるようです。
「食事を見られるなんて嫌になっちゃうわ!緊張しちゃう」
はじめて職場体験プログラムを経験した母はそう言いましたが、今では
「今日は学生さんが来たのよ♪」
とうれしそう。
「やっぱり若いってだけで可愛いわね」
2度、3度職場体験プログラムを経験したら慣れたようです。
「今日の学生さんはしっかりしてたわ」
「今日は珍しいタイプの学生さんが来てたわ。すごくやんちゃそうな子がまじめに配膳してた」
あら、私よりも若い子に接する機会が多いじゃない。
若い子に会うと気分も変わると思うので、施設が積極的に受け入れてくれてありがたいです。
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ニュースで団塊の世代(1947~49年)が75歳以上になる2025年になると、4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来し、介護職員が不足すると予想されていると聞きました。
職場体験プログラムで中学生が高齢者に触れる機会があるのは、職業を考えるきっかけにもなってとても良いと思います。
実際、職業体験プログラムがきっかけで、介護の仕事に興味を持ったり、介護福祉士を目指した学生さんもいるそうです。
はじめて職場体験プログラムを経験した頃の母は、きっと嫌な顔をしてただろうな。
今は嫌な顔をしてないにせよ、ジロジロと中学生をチエックするように見ているかもしれない。
「将来、介護職員さんになってもらえるようにウェルカムな態度でいてくださいよ!」後で母に言っておこうかしら。