遠くの両親(介護保険施設)、わたしの暮らし 

脳梗塞で父が倒れ介護保険施設の生活をスタート。遠方で暮らす両親とわたしの日々


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高齢者の行方不明・失踪の原因は認知症以外に「老人性うつ」も

高齢者の行方不明・失踪の原因は認知症以外に「老人性うつ」も  

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ロックバンド「ヤバイTシャツ屋さん」のボーカル・こやまたくやさんが9月30日、京都在住の祖母(88歳)が行方不明になっていることをTwitterにUPしました。

「もし何か情報があれば連絡ください」と広く情報提供を呼び掛けていましたが、その想いも虚しく、10月2日に警察からお亡くなりになったことを知らされました。

行方不明前までお元気だったそうで、ご家族はとてもつらいと思います。

「家族の話によると、認知症と思われる状況よりも、老人性うつのような状況が続いていたとの事です」 と聞き、

(え!行方不明の原因は認知症だけじゃないんだ!!)

驚きました。

そこで老人性うつと行方不明の関連を調べてみました。

ちなみに、「外出して帰宅困難になる」「行方不明になる」といった状態を「徘徊(はいかい)」と呼びます。


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 認知症と老人性うつは判別がつきにくい

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そもそも認知症と老人性うつは判別がつきにくいそうです。

なぜなら、うつ病が原因で仮性認知症が起きることがあるからです。

ほぼ認知症と変わらない症状が見られます。

お医者さんでも診断が難しいそうなので、家族にはわからないのも当然です。

ただ仮性認知症認知症に特有な記憶障害がなく、うつ病の治療をすれば改善される病気です 。 

また頭痛、胃痛、息苦しさ、しびれ、めまいなど体の不調として症状がでた場合、ただの体調不良と思うこともあるようです。

 

老人性うつの主な症状

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老人性のうつの予防に日光浴が良いと言われています。

老人性のうつの主な症状は、

 

・いつもできていたことができなくなる

・口数が減る

・興味の低下

・体に不調が出るが異常が無い、治らない

・死にたいとほのめかす

 

不安を感じたら、医療機関への受診をおすすめします。

 

老人性うつになる原因 

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老人性うつになる原因は、

 

・仕事を退職

・家族、親しい人との病気や死別

・子どもの自立

・体力の衰え

・自身の病気(がん、脳卒中認知症パーキンソン病、糖尿病など)

・加齢に伴う脳の機能の衰え

 

など、環境や身体的な大きな変化からうつ病になると言われています。

母も糖尿病から、父は脳梗塞の後遺症から老人性うつを発症しやすくなっているので、日光浴や運動をするなど予防に努めてもらっています。

  

 老人性うつで行方不明になったら?

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 認知症高齢者で徘徊のある方は、本人にはさまざまな理由あって外出することがあります。

例えば、以前住んでいた自宅、よく買い物していたスーパー、勤めていた職場などに向かおうとする傾向が強いです。

そのため、それらを手掛かりに行方不明の認知症高齢者を探します。

 老人性うつの場合も基本的にそれらを手掛かりにして立ち寄りそうな場所を探しますが、死にたい思いが強いと、家族が思い浮かばないような場所へ行っている可能性もあります。

  

いないと思ったら、警察に捜索依頼をすぐに出す 

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いないと気がついた時点で警察に捜索依頼(行方不明届)を出します。

時間が経てばたつほど、遠くへ行ってしまう可能性があるので、捜査がより困難となるからです。

老人性うつの統計が無いので認知症の例をあげますと、2018年に認知症が原因で警察に行方不明届が出された人は前年より1064人多い1万6927人だったことが警察庁のまとめで6月20日にわかりました。 

行方不明届が出されて2~7日以内の発見は25%

全体の96%が受理から1週間以内に発見されています。

しかし、徘徊中に車にはねられるなどして508人が死亡しています。 

何も持たずに徘徊する人もいらっしゃって、保護しても下着の名前しか手掛かりが無く、また運の悪いことにその名前を誤って記載したために、家族の届け出と照会ができなかったケースもあるようです。

現在は防犯カメラの設置が増えてますし、認知症の高齢者の徘徊対策も練られていますから見つけやすくなってるのかなと思いますが、そもそも徘徊しないようにできれば本人とご家族の負担がありませんね。

最期までなるべく楽しい人生を、そう願います。

  

 関連リンク 行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ |厚生労働省