節分の日の前日。
「明日は豆まきをしたり、恵方巻が出たりするのかな?」
母に聞いてみました。
「豆まきは聞いてないし、献立を見ればわかるけど、、、恵方巻なんて海苔が喉に詰まって死んじゃう人もいるみたいだから出ないと思うわ」
「去年はどうだった?」
「節分らしいことなんてしてなかったと思う」
去年の母のメールをその場でチエックすると、
(節分に豆まきをして面白かった!)
とありました。
「男の子が鬼の役をやってくれて、豆をぶつけたみたいよ」
と教えたら、そうだった!そうだった!と母は思い出し笑いをしました。
よかった、まだ思い出せるみたい。
認知症の心配をしているので、些細な会話にも敏感です。
今年は節分らしいことはなかったようです。
施設の方も忙しかったり、予算の問題もあると思います。
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2月11日は初午(はつうま)いなりの日でした。
稲荷神社のお使いである狐の大好物「お揚げ」を、いなり寿司として食べることで、商売繁昌・産業興隆・家内安全・交通安全・芸能上達・病気平癒など、様々な幸を願います。
施設ではいなり寿司は出ませんでしたが、揚げを使った煮物が出ました。
祖母は毎年この時期にいなり寿司を作っていたのですが、今思えば初午に合わせて作っていたのだなとわかります。
母は行事を大切にする人では無いですが、祖母がしっかり行事をしていたので知識だけは身についています。
「あら、知らないの!?」
母は驚きますが、(あなたが教えてないからでしょ!)と思います。
「ほんと、お里が知れて困っちゃうわ!」
と私が冗談交じりに言うと、うふふ、と母が含みを持たせて笑いました。
「お里が知れる」なんて言葉は今どきは使いませんよね。
ときどきわざと古い言葉を使って母と会話しています。
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2月11日初午いなりの日のシールがいなり寿司に貼られていました。
最近はコンビニで季節を感じることも多くなりました。
高齢者がコンビニに買い物に来ているのをよく見かけます。
和菓子も置いてますし、少量で美味しいものが買えるからでしょうね。
2月14日のバレンタインデーは施設では行事は特にありません。
母は父にチョコレートを差し入れたと話していました。
「渡しそびれる前に、早めにあげたわ」と。
そして持って行ったチョコレートを一緒に食べたと!
母は糖尿病なのに。
「ちょっとだけよ!」
母は言いますが、そのちょっとが命取りのもとだということを理解してくれません。
可哀想だからちょっとくらい目をつぶってあげたいという気持ちもありますが、糖尿病は進行が進むと、透析が必要になったり、心筋梗塞を起こしたりします。
先々のことを考えると、寝たきりになってそれこそ可哀想なことになります。
厳しく言い聞かせないとなぁ、、、と思うとそれはそれで憂鬱になります。