『急がなくてもよいことを』ひうち棚 を読みました。
短編エピソードが収録されています。
カドカワ祭ゴールデン2023セール(期間限定)になっています。
認知症の祖母を父が面倒を見るお話「父の母」
普段は母が面倒をみている祖母。
一時的に父が面倒を見なければならなくなりました。
息子と父が自宅に帰ると
「開けて〜」
認知症の祖母が外出しようとドアをガチャガチャしている。
それを見てイライラする父。
リアルだ。。。と読んで思いました。
認知症の母に優しくできない息子の姿が描かれているんだけど、
でも、世話をしてないわけではなく、
息子は息子で精一杯世話していて、優しいと言えば優しい、
そんな光景が描かれていました。
この父の表情がすごくよく描けてる。
怒ってるんだけど、
その怒りを堪えている部分も感じられて。
そこに父の葛藤が見られるように思いました。
同じような気持ちでいる人には読んで安堵するかもしれないし、
こういう家庭を知れて興味深かったです。