73歳の冬、夜中に突然軽い脳梗塞を起こした。
さらに、つづいていた体調不良に重ねて、愛猫ブランブルの死があり、 クリスマスツリーが燃えるハプニングもあり、詩はいっこうに湧いてこない。
どん底からはじまるサートンの『74歳の日記 』
だけど読めば、ちょっと自分も日記を書いてみようかな?と思えてくる。
サートンの日記シリーズ、2023年3月に『79歳の日記』が発売されています。
サートンは、
何カ月も具合が悪かったときに、いちばんつらかったのは、詩が生まれなかったこと
と言っています。
元気で無いと頭も体もまったく働かないものです。
こればっかりは体を回復させるより仕方がないと思います。
私は自分の都合の良いように考えるタイプで、
「私にちょっと休めっていうことなんだわ」
なんて思うかもしれない。
何かがうまくいかないときは、まわれ右をして違う方向へ行ってみます。
それは精神的なことだけではなく、
いつもの帰り道のルートを変えてみる、とか、
些細なことを実践してみます。
直接それが何かを変えてくれることはないかもしれないけれど、
そういう行動を起こした自分の内面に何か変化が起きるかも。
思えば、1杯酒を飲んで帰るサラリーマンは、あれはリセットしているのだろうか。
先日、お昼にもかかわらず立ち飲みが平日に満員で驚いてしまいました。
あそこで飲んでいる人たちは、どんな人たちだったのか。
お酒が飲めないので仲間には入れなかったけど、楽しそうでした。
まぁ、サートンは詩人だから、
詩が書けないと困っちゃうし、落ち込みますよね。
その経験も後に詩にのせたり、何がどう作用するかわからないから、
落ち込んだりするのも悪くないと思います。
メイ・サートン (May Sarton) 1912-1995。
ベルギーに生まれ。
4歳のとき父母とともにアメリカに亡命、マサチューセッツ州ケンブリッジで成人する。
一時劇団を主宰するが、最初の詩集(1937)の出版以降、著述に専念。
小説家・詩人・エッセイスト。日記、自伝的エッセイも多い。