日本語大賞、受賞作品「きっと、だいじょうぶ」 「ぼくがいるよ」を高齢母に読んでもらいました。
過去10回の日本語大賞受賞者の中でただ一人、2年連続して文部科学大臣賞に輝いた小学生がいました。
彼の名は、森田悠生さん。
第5回受賞作「ぼくがいるよ。」では、病気の後遺症で味覚を失い、料理をすることに消極的になっていた母への思いを綴り、審査委員の心を揺さぶりました。
母に代わって料理の味付けをする森田さんの姿は反響を呼び、その後、「小学校道徳」の教科書でも教材として取り上げられています。
第4回受賞作品「きっと、だいじょうぶ」
第5回受賞作品「ぼくがいるよ」
※リンク先いちばん下に作品があって読めます
受賞作品リンク 日本語大賞 10周年記念特設サイト | 日本語検定
スポンサーリンク
母は、
「小学四年生で、お母さんと一緒に料理を作るなんて発想をするって、なかなかないわよねぇ」
と感心していました。
「1時間もはやく起きるって、できないわよねぇ。
全体的に、とても優しさにあふれた家庭だとにじみ出てる文章よね。
だから選ばれたのだわ」
私は、お母さんが退院した日に、台所で子供のためにホットケーキを焼いてあげていることに驚いた、と感想を伝えました。
母は、
「私はしないわねぇ!ごめんなさいね!
あなたにそういう思いをさせたことがなくって!」
と笑って言いました。
私も笑って、
「お母さんは退院した日にホットケーキは焼かないわよね。
どちらかというと、ごちそうでお祝いされることを期待してるわよね」
母は大きく「そうね!」と答えました。