家族はパニック『老人ホーム』突然閉鎖で入所者移動、職員も突然解雇
兵庫県尼崎市にある『老人ホーム』が突然閉鎖し、家族や入所者さんがパニックになっている!そんなニュースを見ました。(下にニュース動画を貼っています)
家族は閉鎖を知らされる前に、勝手に施設を移動させており、
「ウチのおばあちゃんはどこ!?」
教えられた施設におばあちゃんはおらず、家族はパニックになって探したそうです。
認知症のおばあちゃんは「家族に捨てられた」と感じているとも、、、
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社長は介護職員に「経営難」と理由を述べ、突然解雇しました。
この老人ホームは住宅型有料老人ホームとありました。
老人ホームは15年間営業していたので、その実績から安心してご家族は預けたと思いますし、職員さんも30名ほどいらしたようなので、立派な施設だったと思います。
弁護士によれば破産手続きをしていると言います。
家族や入所者さんに説明して段階的に施設を閉鎖できればいいのですが、
破産手続きする経営者の多くは、支払いが滞っている業者に知られたくないため、
突然の閉鎖になるのだと思います。
参照ニュース動画
『老人ホーム』突然閉鎖で放り出された入所者、家族、職員も突然解雇
母の暮らしている施設も住宅型有料老人ホームですから、他人事ではないと思いました。
2023年の「老人福祉・介護事業」の倒産は122件で、倒産以外でも事業を停止した介護事業者の休廃業・解散が510件と過去最多を記録しています。
介護施設の突然閉鎖は、過去にも起きています。
2019年、福岡市の住宅型有料老人ホーム「リリーゆたか」の突然閉鎖をNHKクローズアップ現代で取り上げています。
住宅型有料老人ホームが、倒産したり廃業したりしている理由を高野龍昭さん(東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科准教授)が話しています。
高野さん:実はですね、高齢者の介護サービスの経営というのは、結構スキルが必要なものでして。一つは高齢者の介護に対する知識が必要だ。経営スキルだけではなくって。
ところが、そういう規制の緩い住宅型有料老人ホームの場合は、高齢者介護に必ずしも詳しくない人が設立をして経営をしようとする。そうすると、ビジネスとしてはなんとか成り立たそうとするのでしょうけれども、高齢者の特性に応じた介護が提供できるような体制を整えていないとか、そういうことで人の配置だとかがうまくいかない。それで経営が立ち行かなくなる。
もう一つはですね、高齢者に対して丁寧な介護サービスをしたいという思いがある人たちが住宅型有料老人ホームを設立している。経営のスキル、ビジネスのスキル、ここが足りない人たちが参入をしてきている。それで経営が立ち行かないというパターンもあると思います。
逆に言うと、ビジネスのスキルもあって、高齢者の特徴とか介護に対する認識がすごく深い方が経営している住宅型有料老人ホームは、きちんとした経営がされて、事業も存続している。
参照記事
・介護事業者の倒産は 過去2番目、休廃業 ・ 解散は 過去最多の 510件 人手不足、物価高で「訪問介護」の倒産は最多更新 | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ