お城の話になったら、母の「思い出スイッチ」が入りました。
「松本城は地面に建ってて、黒いの」
えー?どういうこと?
へー、こういうことか!
お城ってもっと高い石垣の上に建ってるイメージある。
「400年まつりとか、そんなときに行ったわ」
調べると、国宝松本城400年まつりがありました。
1993年(平成5年)に長野県松本市で開催されたイベント・地方博覧会。
社員旅行で訪れたそう。
「お母さん、今から28年前よ」
「あら、そんなに経つの、ウフフ」
今の私の年齢の頃に、母は松本城へ行ったのか。
そう思うと、なんだか心がざわっとしていまう。
「いちばん良かったお城は松本城?」
「うーん、いちばん良かったお城は姫路城ね」
世界遺産・姫路城と好古園を親子で歴史探訪!姫路の名物グルメも堪能
「桜が地面から生えててキレイなの」
城よりまず桜の感想を語る母。
「あのときはまだ城は直されてなかったけど、それでもキレイだったわよ。
季節も良くて、人がいっぱい。
押し寿司のようにぎゅうぎゅうに歩いた。
途中で嫌になって抜けたかったけど、出口まで長い廊下を歩かされたわ」
父が見つけてきたバス旅行で行ったそう。
両親は55~60歳の間は旅行を楽しんでいました。
と思ったら、
「私は旅行なんて好きじゃないから、今後は近場にするか、ひとりで行ってください、ってお父さんに言ったの」
素敵な両親の話をいつも台無しにする母。
父が不憫すぎて笑っちゃう(≧▽≦)
「バス旅行と言えば香嵐渓にも行ったわ」
母は香嵐渓の話をよくします。
「季節が良いときに行ったから紅葉がキレイだった。
橋を渡ったら、沢山の人がいてそれも押し寿司のようでね」
楽しかったことより、どれだけ混雑していたかが思い出に残っているらしい。
「泊まったホテルでいちばん良かったのは、京都ホテルオークラ
ベッドがふかふかでぐっすり寝れた」
関連リンク 京都ホテルオークラ
京都ホテルオークラの思い出も香嵐渓とセットでよく話してくれます。
このふたつに繋がりはないけれど、香嵐渓を話した後に、なぜか京都ホテルオークラがよかった!と話してくれるのです。
どういう「思い出のスイッチ」になっているのか。
今年は寒さがはやくて、母の冬季鬱が気になっていただけに、
饒舌に話してくれたが、うれしかったです。
陽が差してたら、日向ぼっこするようにお願いしました。