遠くの両親(介護保険施設)、わたしの暮らし 

脳梗塞で父が倒れ介護保険施設の生活をスタート。遠方で暮らす両親とわたしの日々


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御詠歌とは?高齢な母の若い頃、流行っていた。

 

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新しい入所者さんに、Sさんが親し気に話されていました。

母が「知ってるの?」と聞くと、「御詠歌仲間だった」

「御詠歌ってなに?」と私。

「あら、知らないの?私が若い頃に御詠歌って流行ったのよ」

母の若い頃に流行った御詠歌を知ってるはずも無くない?

「当時はみんな御詠歌に通ったものよ」

 

御詠歌(ごえいか)とは、寺々を巡拝する人が、そこの仏をたたえてうたう歌。

「Sさんはお着物を作ったこともあるんだって」

えー!?御詠歌って着物がいるの?

母の説明ではよくわからなかったので、ネットで調べたらお揃いの着物を着てステージで披露することがあるみたいでした。

手にはおりん(鈴)を持って、ハンドベルのように鳴らしながら、御詠歌を謳います。


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「御詠歌ってまったく知らなかった」

「知らなくていいのよ、別に」と母。

「御詠歌はお寺でしてるわよ」

 

それを聞いて、昔はお寺くらいしかコミニティが無かったかもしれないと思いました。

祖母は宗教的な集会所に通っていたけれど、今思えば、当時はデイサービスも無かったし、他に高齢者が集える場所がありませんでした。

 

女性が自宅からどこかへブラブラするような行動は田舎では好まれない傾向にありました。

家事なり、何かしら家の用事があるから、なんとなく「サボってる」などマイナスのイメージ。

お稽古に通えば「いいご身分」という感じ。

けれども宗教という建前があれば、おしゃべりを楽しんでいたとしても大丈夫というわけです。

 

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でも、年の近い人がどんどん亡くなったときは、居心地が悪くなったように見えました。

一時期、足が遠のいた時期もあったように思いますが、熱心に誘ってくれた人がいたみたいで再び通いはじめました。

「そりゃそうよ、月々いくらか払ってたんだもの!

 会員がいなくなったら困るじゃない」と母。

結構シビアな意見(≧▽≦)

「お金を払ってるだけあって、ああいいうところは親切なのよ」

母は利用もしてないのに、よくモノを知ったように言います。