映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 [ 大泉洋 ]』を見ました。
24時間365日だれかの介助がないと生きていけない体にも関わらず、
当時は障害者のための在宅福祉制度など皆無に等しい時代。
自ら募集したボランティアたちに、自ら介助の仕方を教えながら、約20年間にわたる綱渡りのような自立生活を鹿野さんは続けました。
物語の終盤、
筋ジストロフィーが進行して呼吸筋が低下し、人工呼吸器が必要となってしまいます。
鹿野さんは35歳のときに気管切開を行い、人工呼吸器を装着。
だけど鹿野さんは、
「人工呼吸の患者さんに、空気を調節することで話せるようになった人がいる」
と聞き、地道に話す努力を続けます。
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気管切開をしていると声が出ない、話せないと聞くのですが、
今は話すための器具があります。
スピ-キングバルブ
( 日本国内における一般商品名称は「スピーチバルブ」)
気管切開を施された患者が、人工呼吸器を装着したまま、肉声で発声、会話するための器具。
スピーチカニューレ(カフなしのカニュ-レ)というのもあります。
側孔の付いた気管切開カニューレに発声用のバルブを組み合わせることで、気管切開している患者でも発声が可能です。
ただし、機構上、患者が自発呼吸することができ、喉頭の機能が良好でないと発声することはできません。
父は脳梗塞に倒れてから、小さな声ですが話すことが出来ます。
脳梗塞のため嚥下障害が出て気管切開を医師から勧められることもあるそうですから、父の様子を見ているとギリギリだったのでは?と感じます。
今すぐは必要ありませんが、知識としてスピーキングバルブ、スピーチカニューレを知れただけでも、映画『こんな夜更けにバナナかよ』を見た甲斐がありました。
映画は興味深かっただけでなく、コメディタッチで面白かったです。
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