結婚20年以上なら配偶者の贈与が格段に有利に！
配偶者居住権について説明しましたが、結婚20年以上なら配偶者の贈与が格段に有利になるので、贈与も検討しは？と思います。
結婚20年以上の夫婦なら、生前に贈与、もしくは死亡時に贈与された家は、遺産分割の対象から外れます。
つまり、妻は家をまるまる自分のものにできます。
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法務省：長期間婚姻した夫婦間で行った居住用不動産の贈与などを保護するための施策（PDF）
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長期間婚姻した夫婦間で行った居住用不動産の贈与などを保護するための施策とは？
夫、妻、子供1人の家族構成の例で、わかりやすく説明します。
夫が死亡し、家・土地 2000万円、貯金1000万円の資産があるとします。
夫が妻に家・土地を贈与・遺贈した場合、貯金1000万円だけが遺産分割の対象となります。
妻 家・土地（贈与） 2000万円 ＋ 貯金（相続） 500万円
子供 家・土地 0円 ＋ 貯金（相続） 500万円
というイメージになります。
妻は2500万円を手元に残すことができます。
もしも、家・土地を遺産分割したら、
妻 家・土地（相続） 1000万円 ＋ 貯金（相続） 500万円
子供 家・土地 （相続） 1000万円 ＋ 貯金（相続） 500万円
相続できる遺産は1500万円になり、1千万円も違ってきます！
これは大きいですよね？(；ﾟДﾟ)
もし妻が亡くなり、子供が家・土地2000万円を相続した場合、一度に2000万円を相続しますから、子供の相続税の負担が大きくなることが考えられます。
子供との関係が良好であれば、配偶者居住権を利用するのが良いように感じます。
子供など相続人との関係が良好で無い場合は、遺産分割の対象から外れれば争いが起きるリスクが減るので、メリットが大きいと思います。
生前贈与するか、遺言書に遺贈する旨を記しておくと良いでしょう。
また、貯金（現金）が少ない場合や遺産相続が自宅しかない場合もメリットが大きいと思います。
家・土地が妻のものであれば、リバースモーゲージの利用や、賃貸として貸し出す、売却するなどして、お金を工面することができます。
妻に家を相続させるか、贈与するか、各家庭事情に合わせて考えてはどうでしょうか？
なお、夫婦間の贈与税は2千万円まで無税、相続では1億6千万円まで無税です。
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