仕分け難しい救援物資、物流大手プロのノウハウ、災害対策に包括連携協定
能登半島地震の「救援物資」について考えさせられた記事がありました。
救援物資が送られてきて、搬入時にどんどん体育館に置いてしまい、
どこに何があって、被災者が欲しい物資を速やかに渡せない状況になったというのです。
そういう問題が起きるのか。
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仕分け難しい救援物資、物流大手プロが並べると…石川県珠洲市の体育館ビフォーアフター 現状見た福井県が支援要請
物流大手のセイノーホールディングス(岐阜県大垣市)はこのほど、福井県との包括連携協定に基づき、能登半島地震で被災した石川県珠洲市で救援物資の管理などを行った。
応援に来ていた他県の行政職員が、ノウハウがないため現地で物資の荷さばきに対応できていない状況を福井県が確認し、同社に支援を要請した。
物資の集積場となった珠洲市の体育館で1月6~13日、同社とグループ企業の西濃運輸の社員計26人が活動。
物資の数量管理や仕分け、搬出に向けた効率的なレイアウトの構築に当たった。
ノウハウを現地の担当者に伝え、自主的に作業ができるようにし任務を終えた。
参照記事
仕分け難しい救援物資、物流大手プロが並べると…石川県珠洲市の体育館ビフォーアフター 現状見た福井県が支援要請 | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE
福井県はセイノーホールディングスと包括連携協定を締結していたため、要請も素早くできたと思います。
包括連携協定を締結って大事なんだなぁ。
企業が包括連携協定を結ぶメリットは、イメージの向上や地域の新規サービスへの優先的参加が期待されます。
youtubeセイノードライブで「支援物資輸送の現場に携わった従業員の想い」という動画をアップされていました。
現地に派遣された伊藤さんが、何をしたか話されたのが興味深かったですし、
「当日にポンッと集められたメンバーで誰が仕切っていくのか、組織をまとめていくことができるのか」
という言葉は、本当にそうだと思いました。
現地体育館に到着して伊藤さんがまず感じたのは、
「1日の流れがうまく組めていなかった」
現地でパッと何が必要か思いつくって、やはり経験者ならではです。
伊藤さんは在庫の確認と棚卸しをしっかりして、翌日の出庫リストを作り、自衛隊に渡して各避難所に届けてもらう体制をつくるために、時間帯の設定と部署の役割を定めることに。
動画9分13秒あたりに、体育館に整理された物資が紹介されています。
京都の碁盤の目のように、荷物を配置しています。
区画ごとに、食料品、カップラーメン、米、パン、水、毛布、ホッカイロ、トイレ、ブルーシート、とわけて荷物を置き、用紙に名称をプリントアウトしわかりやすくしています。
しかし、体育館の強度によってはトラブルも起きます。
救援物資の飲料水で体育館の床が陥没
ニュースで、雪のために自衛隊車両でないと入れない孤立地域があり、飲料水が不足していると流れました。
ですが、すでに珠洲の中心部にある体育館にはペットボトルの飲料水が大量にあり、翌日には配送予定だったようです。
ところが、そんな報道がきっかけに、大量の飲料水が救援物資として届けられ、なんとその重さで体育館の床が陥没してしまったというのです。
今でもそのペットボトルはそのままだとか。
参照リンク
プロの方がいらっしゃれば、お任せしたら良いけど、
自分たちでどうにかしなければならなくなったとき、
イメージだけでもつかんでおけば、途方にくれることはないかもしれません。
イメージ・救援物資のまとめ
搬入時、物資ごとに碁盤目状に置く
(動線を意識する、台車で運べる通路幅)
↓
在庫の確認・棚卸しリストの作成
(支援物資が不足してきたら要請する)
↓
各避難所に届けてもらう出庫リストの作成
時間帯の設定
部署役割の設定