新型コロナウイルス感染症 治療薬S-217622（経口抗ウイルス薬）とはどんな薬？副作用は？
3月25日、 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）治療薬S-217622（経口抗ウイルス薬）の国内供給に向けて、塩野義製薬と厚生労働省で100万人分を購入する基本合意書を締結しました。
治療薬S-217622は「軽症および中等症の感染者に対する新たな治療選択肢」として使用されます。
治療薬S-217622はは、コロナウイルスの増殖を抑制する働きがあります。
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S-217622とはどんな薬？
COVID-19治療薬であるS-217622は、北海道大学と塩野義製薬の共同研究から創製された3CLプロテアーゼ阻害薬です。
新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）は3CLプロテアーゼというウイルスの増殖に必須の酵素を有しており、S-217622は3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制します。
現在、国内を中心に軽症/中等症のCOVID-19患者を対象とした第2/3相臨床試験のPhase 3 part、または無症候/軽度症状のみ有するSARS-CoV-2感染者を対象としたPhase 2b/3 partを実施中です。
また、グローバル第3相臨床試験の開始に向けて、The AIDS Clinical Trials Group（ACTG、本部：米国カリフォルニア州）と共同で準備を進めています。
参照リンク 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）治療薬S-217622の 国内供給に向けた厚生労働省との基本合意書の締結について｜シオノギ製薬（塩野義製薬）
治療薬S-217622の服用方法はわかりませんでしたが、
アメリカ製の新型コロナの飲み薬「パキロビッドパック」の服用方法は以下の通りです。
対象となるのは新型コロナウイルスに感染した人のうち12歳以上で、かつ重症化リスクのある患者
2種類の薬を1日2回、5日間服用します。
発症後は速やかに少なくとも5日以内には服用を開始することとされています。
S-217622の治験では副作用など大きな問題は見つかっていないようですが、治験数が少ないため副作用のリスクがないとは言い切れません。
高齢者の服用にあたって、家族の同意が求められるようです。
糖尿病の高齢者が服用しても問題ないか？
「プロテアーゼ阻害薬」で検索してみるとHIVやC型肝炎関連の情報が出てきます。
HIVもプロテアーゼ阻害薬を服用することで、ウィルスを抑制しているのです。
それで、プロテアーゼという酵素が阻害されたら、糖尿病患者に問題はあるのか？
プロテアーゼは生物体内にあって生理的機能を持つ酵素阻害タンパク質。
生理的機能を持つ酵素阻害って何！？
がんばって調べた結果、
プロテアーゼの生理的役割はあくまでタンパク質を分解してアミノ酸をプールにもどすという役割
参照リンク 酵素 作用 の し くみ と応 用 今 堀 和 友 東京大学医学部 pdf
「アミノ酸をプールにもどすという役割」の意味がわからなかったので、さらに調べる。
食物から摂取したタンパク質は、体の中でアミノ酸 に分解されて、別のタンパク質をつくるために使われ ます。
つくられたタンパク質は、例えば、エネルギーとして使われたり、神経伝達物質になったり、ほかの生理活性物質になったり、核酸になったりするのです。
これらをまとめると、
プロテアーゼ阻害薬は、神経伝達物質、ほかの生理活性物質、核酸の供給を遮断する
ということかな。
神経伝達物質は、睡眠、行動、気分、記憶、エネルギーなどの重要な脳機能において重要な役割を果たすそうなので、不眠になったり、記憶が曖昧になることが考えられるかもしれません。
直接的に糖尿病に影響は無さそうに感じました。
治療薬S-217622は短期間の投薬で、副作用と感じるほどの症状がでるかは個人差によるでしょうね。
アメリカ製の新型コロナの飲み薬「パキロビッドパック」には以下の人には服用させないようにあります。
添付文書では
▽HIV＝ヒト免疫不全ウイルスに感染している人
▽腎機能や肝機能に障害のある人
▽妊婦
▽授乳中の女性
などは 服用に注意するか、服用しないよう求めています。
後藤大臣は「高血圧や高脂血症、不眠症などの治療に使われる薬で一緒に服用できない薬が多数あることから、審議会でも専門家から慎重な投与が必要との意見をいただいた。このため日本医師会や日本薬剤師会とも連携し段階的に医療現場への提供を進めていく」と述べました。 参照リンク 「飲み薬」の開発・承認・供給は 新型コロナウイルス｜NHK
知らないことが多く、判断をカンに頼らないために調べました。
※追記4月14日
コロナ新薬、妊婦には推奨せず 。
動物実験で胎児に骨格形態異常を引き起こす「催奇形性」が確認されたことが12日、関係者への取材で分かった。塩野義は妊婦の使用を推奨しない方向で検討している。
