おすすめの小説『雪の上の霜』山本周五郎
山本周五郎『雪の上の霜』を母に送りました。
街道に立って、馬や駕籠かごに乗るほどではないが、歩き草臥くたびれて少しばかり荷物が厄介になった、という客のために、馬や駕籠よりも安価な駄賃で、荷物を持つ、という仕事を生業にしている 男のお話です。
青空文庫で無料で読めますのでぜひ。
関連リンク 青空文庫 山本周五郎『雪の上の霜』
作品集は読みやすくするため現代の言葉に近づけています 。
「似而非物語」「ゆうれい貸屋」「雪の上の霜」の三本を収録
「旅人の荷物持ち」という仕事が、いかにも時代小説的で面白いと思いました。
現代ですと、エベレストの登山のためのガイド兼荷物持ちのシェルパが有名でしょうか。
『雪の上の霜』は面白くて、いっきに読んだと母からメールがきました。
荷物持ちと言えば、『たそがれ清兵衛』の映画を見たときに、城勤めのご主人の行き帰りの荷物持ち、という仕事があることを知りました。
身分がそれなりの人というのは、荷物を自分で持たないのがステイタスだったのかな。
いや、刀を挿してるから、荷物を持ってたらいざというときに戦えないから?
昭和に秘書が「荷物持ち」と称されることもありましたが、
近年はモバイルの普及で、情報がコンパクトに持ち歩けるため、
ずっしり大きなビジネスバッグを持ってる人も少ないように思います。
母に『雪の上の霜』で、どこが面白かったか?聞いてみました。
「”娘の千草を娶めとって戴きたいのです”と迫られたところ、うふふ」
これはとんでもないことになったぞ、と内心は慌てている様子が面白かったようです。
これまでどこが面白かったか?聞いても、答えられないことが続いていましたが、今回は面白いポイントが聞けてよかったです。
認知症予防に質問するようにしています。