腸炎は、腫れが引くまで食事が食べられません。
点滴で栄養が与えられます。
父はみるみる痩せていきました。
父の弱々しい姿に母はショックを受けました。
母は見舞いを欠かさず、父を励ましました。
母の肉体的にも精神的にもダメージが大きかったです。
私は父の姿を見て、治ったところで歩けるのだろうか?と不安になりました。
脳梗塞後のリハビリもようやく順調になり、短い距離なら歩けると聞いたのに。
このまま寝たきりになるのではないだろうか。
後日、大腸内視鏡の検査をすることになりました。
腸を洗浄した後、肛門から内視鏡を挿入して大腸やポリープの病気の有無を検査します。
もしもポリープ(癌)が見つかれば、そのまま切除(簡単な手術)します、とのこと。
管(ファイバー)に細い針金状の器具(スネア)を通して、ポリープにひっかけて、高周波電流で焼き切るようにして切除します。
私はテレビで見たことがあったので、なんとなく想像がつきました。
しかし、母は手術と聞いただけで慌ててしまい、極度に心配しました。
「簡単な手術だよ」
説明をしてみたけど一度目は気が動転して上の空でした。
何度か説明してみて、あまりよく理解はできてないけど、想像よりは簡単な手術で大したことが無いとわかったようです。
しかも、検査をしてみて腫瘍があったら手術になるわけで、まだ腫瘍があるかどうかもわからないのです。
知識が無いとこんなに慌てるものだと母を見て感じました。
日頃からテレビなどで医療の知識を蓄えておくのは大事だと思いました。
検査のための説明書の紙をもらうと、
ポリープの切除をしなかった場合の検査費用は1万2千円(3割負担の場合)
ポリープの切除をした場合は3万円
とありました。
検査の結果、ポリープはありませんでした。
大腸の腫れを引くのを待って退院となりそうです。