父の介護施設入所が決まりました。
ところがそれを聞いた親戚が怒って電話をしてきました。
「親を介護施設に預けるなんて!」
と言うことではなく、
「もっと実家から近い介護施設にしなさい!」
という意見です。
心の中ではいろいろ思うこともあったと思いますが、親を介護施設に入所させることについては責められませんでした。
これにはホッ。
しかし、実家からやや遠い介護施設を選んだので、自分たちが会いに行きにくいと言うのです。
その気持ちもわかります。
しかし、前にも書きましたが、実家の近くの介護施設は車でないとアクセスできなかったり、予算が見合わなかったり、さまざまな理由から選べませんでした。
「〇〇介護施設に空きがあるらしいから、そこはどうだ」
と親戚が言いました。
もちろん私も検討した介護施設です。
その介護施設は入所一時金に数十万円が必要で、月々の費用も高めなところでした。
親戚がお金の援助を申し出てくれるわけではありません。
丁寧に事情を説明し、父のためにリハビリをしっかりしてくれる介護施設という言葉が効いたようで納得してもらい電話を切りました。
でも、まさか親戚が怒ってくるとは思わなかったのでショックな出来事でした。
しかし振り返って考えてみると、親戚も介護施設の空きを見つけたうえで電話してきたり、父の顔を頻繁に見に行きたいという思いから怒ったわけで。
親戚は父を介護施設に入所させることや、父が倒れたことで私を責めることはありませんでした。
私の田舎では介護施設に入所させることを親不孝だと考える人は多くいますし、県外に住んでいることも親不孝だと考える人も多くいます。
そんな環境の中で、親戚の言葉は優しいほうだと感じました。
父に会いに行きにくいのは申し訳なく思います。
母もひどくショックを受けており、もともとは父を自分で世話したいとも思っていただけに、再び自己嫌悪に陥ってしまいました。
「親戚は父を気にはかけてくれるけど、世話をしてくれるわけでは無いのだから、気にしないの」と励ますと、母は「そうね」と自分に言い聞かせていました。
こういうことですぐに母の心が挫けてしまいそうになるので心配です。
介護というのは心の負担も大きいものだなと感じます。