父が脳梗塞で入院してショックは受けていましたが、私は別のことも考えていました。
父の退院後のことです。
入院したばかりで退院後のことを考えるのは気がはやいと思われるかもしれませんが、脳梗塞の入院は平均して1ケ月。
リハビリなど入って長くて平均2ケ月ほどです。
1~2ケ月はあっという間に過ぎて退院の日を迎えてしまいます。
父はどれくらい後遺症が残るのかこの時点ではハッキリわかりませんでした。
脳梗塞は薬の効きやリハビリ次第で回復具合が違います。
つまり個人差が激しいのです。
私は脳梗塞を患ったと思われる方で、杖をつきながらですが車の運転をして暮らしている近所の人を知っていました。
その暮らしぶりを見かけていたので、父もそれくらいに回復するかもしれない、と期待していました。
父が、障害を持ちつつも自宅で暮らすことを考えました。
うおっ!?脳梗塞になってしまった!! おやじ漫画家の闘病体験記 (ワイドKC) [ 藤井昌浩 ]
退院後自宅に戻って来る。
そのときよぎったのは、モノで溢れた実家です。
高齢者の家がモノで溢れているのはよく聞く話ですが、ウチもその典型でした。
ヤバい、あの家のままでは父が暮らせない。
実家の片付けをしなければ!
それまで悲しんでいるムードから一変して現実に引き戻されたのでした。
時間の猶予が1~2ケ月しかありませんから、優先して片付ける場所を決める必要がありました。
病院のロビーで母と簡単な打ち合わせをしました。
・退院後、父の部屋をどこにするか
トイレやキッチンに近い部屋に父の寝室を移すことを決めました
・片付けのルールを決めた
実家の片付けでトラブルになるのは「モノを勝手に捨てられないこと」だと、事前に親の家を片付けるための本を読んでいたので知っていました。
どれを保存し、どれを捨てるか、遠方から通って掃除をすることを考えても、そんなことを母にいちいち確認している時間はありません。
そこで片付けのルールを決めました。
食品 → 賞味期限の切れ・期限が迫っているもの → 捨てる
食品 → 賞味期限に余裕があるもの → 保存
衣類 → 箱に入れる(父と母にわける)
その他 → 消耗品(ペンなど)たくさんある場合は1つ残して捨てる
その他 → 新品の消耗品(歯ブラシ、ラップ、入浴剤など)箱に入れる
その他 → 箱に入れる
大まかなルールですがこのように決めました。
捨てられるものは捨てて、残りはとにかく箱に入れて部屋のスペースを確保する作戦です。
実家を片付ける本のアドバイスで「とりあえず保存箱」に入れることで、数年後、「使わないよね」と言って親に確認してから破棄するなり、親の死後に破棄しやすくなる、とありました。
また急いで片付ける必要があるので、スペースを確保するためにも箱に入れておくのは良いアイディアだと思いました。